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熊井のモミ群落

熊井のモミ林分布

環境省レッドリスト指定の「熊井のモミ林」特定植物群落分布を調査しました。

 

県の「希少な植物群落」指定(埼玉県ホームページより)

モミ群落(05021)

【選定理由】 特定植物群落、国 RDB、RDB2005、既報告
【県内の分布】 暖温帯の丘陵から標高約 800m 付近の冷温帯下部に分布する。
 【選定群落の件数と所在地】 10 件 飯能市、越生町、鳩山町、秩父市、小鹿野町
【選定群落の概要】 鳩山町の群落では高木層は高さ 23m、植被率 85%でモミが優占し(被度 5)、亜高木層は欠い ている。第 1 低木層は高さ 4m、植被率 90%でアラカシが優占し(被度 4)、スダジイ・ヒサカ キ・ヤブムラサキ・イヌシデ・タブノキなどをともない、第 2 低木層は植被率 30%でアラカシ・ ヒイラギ・シラカシ・ヒサカキ・ヤブコウジなどをともなう。草本層は植被率 5%でジャノヒゲ・ オオバジャノヒゲ・シュンラン・ヤマイタチシダなどがみられる。秩父市の群落では高木層は高 さ 12m、植被率 90%でモミが優占し(被度 5)、アカマツ・アラカシなどをともなう。亜高木層 は高さ 7m、植被率 20%でアラカシが優占し(被度 3)、ヤマウルシなどをともなう。第 1 低木層 は高さ 3m、植被率 30%でアラカシが優占し(被度 2)、ヤダケ・アオハダ・ネジキ・コバノガマ ズミ・ヤマウルシなどをともない、第 2 低木層は植被率 45%でアラカシ・ヤダケ・ヤブコウジ・ コバノガマズミ・ヤマツツジ・アカシデ・アズキナシ・モミなどをともなう。草本層は植被率 20%でヒメカンスゲ・ヤブラン・シュンラン・カシワバハグマ・ヌスビトハギなどがみられる。
【特記事項】 「熊井のモミ林」は丘陵に成立しており、地形はなだらかで土壌の発達は良い。高木層は壮齢 なモミが多く、相観的にも壮麗である。低木層は過去に人為的な干渉はあるものの、その後の放 置によりかなり発達して、良好な群落である。 文献:永野・田地野(1973)、永野(1986)、島井・永戸(2011) 「熊井のモミ林」(鳩山町):特定植物群落(19)、国 RDB(11018) 「黒山のモミ林」(越生町):特定植物群落(26)、国 RDB(11025) 「広見寺の社寺林」(秩父市):特定植物群落(30)、国 RDB(11027) 「龍泉寺の社寺林」→群落複合(冷・暖温帯移行部森林植生) 「秩父盆地のモミ林」(秩父市・小鹿野町):国 RDB(11060) 「申淵のモミ林」(飯能市):国 RDB(11061) 317 冷8