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【エッセー森の中へ】アカガエルは産卵が終わると二度寝の冬眠へ

    今年の3月は何だか雨の日が多い気がしましたが(88mmの県平均に対して3月20日の時点で117mm)、3月の雨はアカガエルの産卵開始のサインです。

 もっと寒いときから水場で待っていたオスが、「クククククッ」と特徴的な鳴き声で一時的に冬眠から目覚めたメスを呼びます。そして、産卵が終るともっと暖かくなるまで再び二度寝の冬眠をします。

 そんなアカガエルですが、卵塊の数でその周辺に生息しているメスの数が概ねわかります。熊井の森周辺の数ヶ所で調査した結果、今年は170個ほど確認できました。これは周辺に繁殖可能なメスが170匹ほどいるということになります。アカガエルは森の生き物にとって重要な食料となりますので、アカガエルの多い森はそれだけ資源の多い森と言えます。

 また、今年の調査個所には私たちが作った湿地ビオトープも含まれ、1号地と2号地とを併せて8個の卵塊が確認できました。石場沼や観音寺沼より下流では他に産卵に適した場所が殆どないため、湿地ビオトープは産卵場所のリスク分散に一役買っています。アカガエルの産卵適所は実はけっこう環境として脆弱で、倒木や土砂崩れで流れ込みが止まれば乾いてしまいますし、産卵場所が少ないと天敵(アライグマやイタチなど)も集中してしまい、親が効率よく食べられてしまいます。そういった意味で安定した産卵場所の確保とリスク分散がとても重要です。(愛場 結偉)

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